鍵のない図書館

好きな食べ物はバナナのパウンドケーキ

青ざめた瞳の奥、さらにその奥。

・奥の奥の奥

 「字は人を表す」と、一度は聞いたことがあるだろう。

勿論、文字を書くにあたり字が綺麗なことはいい。見る人が見れば、その人がどんな人間なのかを想像できる人がいるのかも知れない。あくまでも僕の場合、字ではなく「目」にその人の人間模様が描かれている。

 

 突然だが僕は、「品定めをするような目」が嫌いである。なんとなく伝わるだろうか、例えば人事の目、セールスマンの目、ゴミを見るような目。僕はなにもこれらに対して、否定的なわけではない。僕が苦手なのである。心の奥まで見透かされているよう、などと言うつもりはない。逆に上辺だけしか見られていないように思う、本当に心の奥を見ようとする人間は、そんな安っぽい目はしない。瞳の奥に、優しさが滲んでいる。

 

 目を見れば大抵のことは把握できる。辛そうな人間は辛そうな目をしているし、その逆もまた然り。夢を追う人間の瞳が一番、綺麗なのではないか。それは人が「虹」を見る目と似ている。そういう儚く消えるもの、それがいい。僕は人間が他人にしてやれることなど、たった一つ「優しさ」だけだと思っている。他にはなにもないし、なにもできることはない。この優しさを、散々こねくり回して捉える人がいる。別にそれはいいが、シンプルに疲れてしまう。

 

こういう文章を作る時はまとまりがいつもないので、ここまでとする。