星空の歩き方を知っているか、手鏡を持ってくるといい。
それを目元に当てると、君の眼下に広がる宇宙。
あっという間に大気圏を越えて来た、君は今、無重力。
ごちゃりとした社会を抜け出して、地球を越えて、空を飛び越えた。
そして君は今、宇宙を歩きにかかる。
上と下が逆になる、世界は変わる。
私たちが普段見上げているあの星々の輝きは、なにやらすべて過去のものらしい。
そこにタイムマシンが存在している。
私たちは何億光年と離れた所から、想いを届ける配達員。
届け方は人それぞれ、願うこともタイムマシンで届けることもできる。
行きたい星を見付けることができたのなら、そこにすぅーっと吸われる。
過去を飛び越えて、時間と空間を混ぜると宇宙ができあがる。
一番目に探検する惑星は月にしよう、そこに隠された秘密の重力。
私たちを現実へと引き戻す重力、白煙を吹き鳴らしながら着陸するアポロ21号。
そうしてまた焦がれる、星を見て弾き鳴らす路上のギタリスト。
僕らは焦がれている。
※ 後書き
宇宙っていいなぁ。